クラミジア治療の抗生物質、マクライド系とニューキノロン系って何?

1.クラミジア治療の抗生剤

クラミジアの治療は抗生物質の内服治療が基本です。クラミジアに効果を持つマクロライド系・キノロン系・テトラサイクリン系の3種類の中からその時の症状や患者に合わせて使用されます。
内服期間は内服する抗生物質によって異なり、1日で良いものもあれば、1週間内服を継続しなければいけないものもあります。
抗生物質投与1週間後に体内でクラミジアの菌が死滅したかどうか再検査を行います。この検査で陰性反応が出れば、クラミジアは体内で死滅したということなので、治療は終了です。
この時陽性が出てしまうと、まだ体内にクラミジアの菌が残っているということなので、その後も抗生物質の内服を継続しなければなりません。場合によっては、根治するまでに数か月かかる可能性こともあります。
抗生物質を内服すると、症状は早い段階で消失します。症状が出ていなければ治ったと勘違いして抗生物質の内服を自己判断で中断してしまうことが多いですが、抗生物質の効果で菌の増殖を防いで症状が抑えられているだけで、完全に死滅はしていません。菌が体内に残っているので、再発する可能性もあり、耐性菌がつくられやすくなるので注意が必要です。
抗生物質は処方された期間、きちんと用法用量を守って内服するようにして下さい。また、自分1人だけで治療するのではなく、パートナーと一緒に治療していくことがとても大切です。

2.マクロライド系(ジスロマック・クラリス・クラリシッド)

マクロライド系の抗生物質は、ジスロマックやクラリス・クラシッドが代表的です。マクロライド系はペニシリンアレルギーがある方にも使用することができ、副作用症状も出にくいことが特徴です。
マクロライド系の抗生物質はクラミジアに対する抗菌力が強いので、最も効果的と言われていて、第一選択薬として使用されています。クラミジアの他にも、歯周病や肺炎など幅広い感染症の治療薬として使用されます。
マクロライド系の抗生物質の中でも、薬の体内での効果時間が長くなったり、副作用症状の少ない薬が開発されています。以前から使用されているクラシッド比べるとジスロマックは短期間の投与で治療が可能で、1回内服するだけで1週間は効果が持続すると言われています。
なので、マクロライド系の抗生物質を使用するときは、クラリスロマイシンやアジスロマイシンが使用されることが多いです。また、アジスロマイシンは妊娠中の女性にも、胎児に影響を与えることなく使用することができます。
しかし、抗生物質を多用すると、抗生物質に対して抵抗力がある耐性菌をもつ菌があらわれます。耐性菌は抗生物質を投与しても効果が得られないので、適切な治療が行えません。

3.ニューキノロン系(クラビット・トスキサシン・オゼックス)

ニューキノロン系の抗生物質は、クラビット・トスキサシン・オゼックスが代表的です。
ニューキノロン系の抗生物質の内服方法は1日2回、1週間程度内服します。ニューキノロン系は殺菌作用が強い抗生物質で、尿路感染症や消化器感染症、肺炎など様々な感染症によく使用されています。
ニューキノロン系の抗生物質は、腸での吸収率が90~95%と他の抗生物質に比べて高いことが特徴で、内服するだけで静脈注射と同じくらいの効果を発揮してくれます。また、菌に感染している部位にきちんと薬が移行して感染源に殺菌作用を発揮してくれるので、幅広い感染症に使用することができます。
このように幅広い感染症に使用できるので、多用されやすい抗生物質の1つで、体内で耐性菌ができてしまい、効果が得られなくなる問題点もあります。クラミジアでも、最近耐性を持つ菌が増えているので、クラミジアの抗生物質としての使用は減ってきています。
ニューキノロン系の抗生物質は効果が強いので、妊娠中・授乳中・18歳以下の子どもに対しての使用は、副作用症状があらわれやすかったり、軟骨形成障害と言って軟骨の成長を妨げてしまう恐れがあるので、原則禁止されています。

4.テトラサイクリン系(ビブラマイシン・ミノマイシン)

テトラサイクリン系の抗生物質は、ビブラマイシン・ミノマイシンが代表的です。
体内で細菌の増殖を抑制し、薬の効果がつよいので、クラミジアにも効果を発揮してくれます。特にミノマイシンはマイコプラズマやマラリア原虫に効果を発揮し、気管支炎や膀胱炎、梅毒など他の性感染症などにも使用されます。
マクロライド系抗生物質を内服しても効果が得られなかった場合、効果があらわれなかった1週間以内にテトラサイクリン系の抗生物質を使用して治療します
テトラサイクリン系の抗生物質の内服方法は、1日に2回、1週間程度内服します。
しかし、テトラサイクリン系の抗生物質は耐性菌を作られやすいので、抗生物質の効果が十分に発揮されないことも多く、現在ではあまり使用されなくなっています。
また、光線過敏症や歯が黄色くなってしまう歯牙黄染などの副作用症状があらわれやすく、妊娠中・授乳中の女性や8歳未満の子供には使用を控えるようにします。飲み合わせにも注意が必要で、便秘薬のマグネシウムなど金属類の薬との併用は控えなければいけません。

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